2014年8月13日水曜日

サイエンスデイ&表彰式!

720日に東北大学川内キャンパス講義棟をメイン会場として開催された学都「仙台・宮城」サイエンスデイ2014では、県内の教育機関、研究機関、民間企業等が連携して一般の方々に科学の本質を知ってもらう体験イベントを実施しました。


我々みちのく博物学団は青葉山キャンパスにある東北大学総合学術博物館にて、「ミニミュージアム inミュージアム」と題した、かつて東北大学(東北帝国大学)の地質学古生物学教室において研究に励んでいた矢部久克、早坂一郎等の教授達にゆかりのある化石標本や現生標本を、その教授の経歴や研究内容の解説を交えた特設展示を作り、一般公開しました。また、館内来場の方々に常設展示の解説も行いました。




やはり目を引くのは、アンモナイト化石研究で有名な矢部長克が研究・記載した「ニッポニテス」やS字カーブが特徴的な兵庫県産の異常巻きアンモナイト「プラビトセラス」、松本彦七郎が研究した黒光りする「センダイゾウ」の歯の化石などでしょうか?畑井小虎や早坂一郎が研究していた腕足動物化石は、初めて見る方々には二枚貝の化石に見えるようで、解説の中で二枚貝とはまったく異なる動物であることを伝えると、「へぇー、そうなんだー」と驚いた様子でした。

普段は博物館の標本庫に大切に保管してあり、あまり一般の目に触れる機会の少ない標本達ですが、その中でも特に珍品なのが、早坂一郎があの宮沢賢治から譲り受けたと言われるクルミの化石です。こんなモノが博物館に保管されていたとは、正直我々も驚きでした。


恐竜が好きで来場された子どもさんも多く、ステゴサウルスや昨年7月に加わったフクイラプトル・キタダニエンシス、当館所蔵のウタツサウルスが人気のようでした。ちなみに、ウタツサウルスの種小名「ハタイイ」は前述の畑井小虎にちなんで付けられたものです。

常設展示の解説をすると、やはり見ただけではどういう内容の展示かわからないという方が多く、「わかりやすい解説、ありがとうございました」とのお声かけを頂きました。

メイン会場の川内キャンパスから離れた総合学術博物館での出展にも関わらず、子どもさんから大人の方々までたくさんの来館があり、年齢を問わず多くの方々に東北大の地質研究の歴史や地学について知ってもらえたと思います。



表彰式では、宮城県仙台二華高等学校 地学部さんに
「みちのく博物楽団賞」と、副賞として缶バッジセットを贈呈いたしました。


(文:藤岡大,條将太 写真:みちのく博物楽団)

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