2014年5月4日日曜日

「へくり沢」講演会活動報告

4月26日(土)、仙台市柏木市民センターにて「へくり沢」やその周辺の地形の成り立ち、人との生活のかかわりについての講演会が行われました。
そのもようについて、講師の理学部地学ゼミナールの神田兵庫君から活動報告をいただいたのでお伝えします。


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426日に、柏木市民センターで「へくり沢」に関する講演会を行いました。
当日は、20人程度の方々に市民センターへお集まり頂きました。



「へくり沢」とは、仙台に昔流れていた川のことです。かつては国見・貝ヶ森方面から広瀬川に向かって川が流れていて、特に下流側は深い崖になっていました。
「尚絅学院の脇の崖のとこ」と言えば、分かってくださる方も多いかもしれません。
この川は、太平洋戦争のときに生じた戦災がれきなどで埋め立てられ、今は流れを見ることは出来なくなってしまいました。

昨年度、柏木市民センターでこの「へくり沢」の地形を立体地図にする講座が通年で開かれました。
昭和33年の地形図を基にして、地形を立体的に表す模型を半年ほど掛けて有志の方々が制作してきたとのことです。
このたび、その模型が完成したということで、当日はそのまとめとしての講演会だということでした。
これが、完成した模型です。


講演では、はじめにへくり沢や、近くを流れていた四谷用水という用水路に関する説明を行いました。しかし、講演会に参加してくださった方はこの地域に昔から住んでいる方や模型作りに携わった方も多く、基本的な知識に関してはすでに多く共有できている印象を受けました。

次に、先の説明を基に立体地図の前でへくり沢やその周辺の地形に関して解説。わかっていることはもちろん、私たちが考えた意見も立体地図を使いながら提示しました。すると、皆さん席を立ちあがり、立体地図を囲むようにして集まってきます。私たちの意見に関する見解を含め、様々な人が様々な考えや知識を披露し合いました。出来上がった立体地図には細かい地形が再現されているので、内容の深い議論を参加者の皆さんとすることができました。私たちがむしろたくさん勉強させられたような・・・


さて、今年度は柏木市民センターの通年講座として、立体地図を基にしてこの付近のジオラマづくりを行うそうです。興味のある皆さんは、ぜひ一度足を運んでみてくださいね。


(報告・写真:神田兵庫君)


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私たちが普段何気なく暮らしている町でも、視点を変えることで様々な発見があります。
日差しや若葉の匂いが気持ちいいこの季節、皆さまも地域の魅力を再発見してみてはいかがでしょうか。


(文:山口美智)

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